JESREC

JESREC●●学会

ごあいさつ

  1. HOME
  2. 概要
  3. ごあいさつ

ごあいさつ

ごあいさつ

指定難病306 好酸球性副鼻腔炎に関する研究

研究代表者 藤枝 重治

世界規模での工業化に伴い、アレルギー疾患が爆発的に増加し社会問題になっています。慢性副鼻腔炎に対して我が国から発信したマクロライド少量長期投与は手術療法と組み合わせることで治療成績の飛躍的な向上に貢献しました。しかしながら1990年代より散見されるようになった好酸球性副鼻腔炎の登場によって我々耳鼻咽喉科医は新たな試練に直面することになりました。気管支喘息を高率に合併する本疾患に対する治療の中心はステロイドの全身、または局投与が中心ですがステロイドの投与による副反応から長期には使いにくいのが現状です。重症例に対しては手術療法が行われますが再発率が極めて高く、術式の工夫など様々な試みがなされています。副鼻腔は重要臓器に隣接しており手術による副損傷のリスクが比較的高い臓器でありますが、難治性ではあるものの基本的に命を脅かすことはない本疾患において手術による副損傷は絶対に避けなければなりません。我々耳鼻咽喉科医に課せられた使命は好酸球性副鼻腔炎の病態を詳細に解明し、集学的な治療を安全に行う事であります。今回JESREC studyで作成した好酸球性副鼻腔炎の診断アルゴリズムを足がかりとして今後更なる情報の収集、基礎研究推進、および手術療法を含めた新規治療法の開発を全ての耳鼻咽喉科医が力を合わせて目指していきたいと考えています。